はじめに
事業所の見学や契約のときに、「児発管(じはつかん)の○○です」と自己紹介されることがあります。
児発管は、事業所の支援の中心にいる人です。このノートでは、児発管とは何か、どんな仕事をするのか、なるための要件、保護者が相談できることを整理します。
1. 児童発達支援管理責任者(児発管)とは何か
児発管は、児童発達支援や放課後等デイサービスなど、障害児通所支援の事業所に配置が義務づけられている、支援全体の責任者です。事業所の運営に必要な人員として、基準で決められています。
子どもと直接関わることもありますが、中心になる仕事は、支援の方向を決め、その質を保つことです。
2. 主な仕事
- アセスメント:保護者との面談や子どもの観察を通して、状況をつかむ
- 個別支援計画の作成:目標と支援内容を決める(個別支援計画)
- 保護者への説明と相談:計画の説明、日々の悩みの相談
- 職員への助言・指導:計画に沿った支援ができているかを確認する
- 関係機関との連携:学校、保育園、医療機関、相談支援事業所などとの調整
子どもの育ちを、家庭・学校・事業所でつなぐ要でもあります。
3. なるための要件
児発管になるには、保健・医療・福祉・教育などの分野での一定年数の実務経験と、所定の研修が必要です。分野や職種によって年数が決まっています。研修は都道府県などが実施していて、進み方は次のとおりです。
- 基礎研修を受ける
- 原則2年間の実務(OJT)を行う:一定の要件を満たせば、6か月に短縮されます
- 実践研修を受ける
- 配置されたあとは、5年ごとに更新研修を受ける
細かい年数や条件は、制度の改正で変わることがあります。くわしくは、お住まいの都道府県の案内を確認してください。
保育士、社会福祉士、看護師など、さまざまな背景を持つ人が児発管として働いています。
4. 保護者が相談できること
- 子どもの目標について:「いまの目標は、うちの子に合っていますか」
- 家での関わり方について:事業所の工夫を家でも使いたい
- 学校との連携について:学校への情報提供や、会議への同席
- ほかのサービスについて:放デイ、通級、相談支援など
- 契約や利用の変更について:通う日数、通う時間の調整
結び
児発管は、子どもと家族のことを、いちばん広い目で見ている職員です。
日々の小さな疑問や不安も、遠慮せずに話してみてください。計画も支援も、保護者の声から良くなっていきます。
参考資料
- こども家庭庁 https://www.cfa.go.jp/
- 厚生労働省「児童発達支援ガイドライン」
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書いた人 たぶ先生(いわおひろあき)
東北大学大学院文学研究科で社会学(理論社会学・地域社会学)を学び、博士後期課程まで進む(博士論文は未提出)。早稲田大学卒。発達特性のある子どもたちとのマンツーマン療育・教育に2010年から携わる。仙台で発達障害専門の家庭教師としてスタートし、児童発達支援・放課後等デイサービスの現場、複数施設のマネジメントを経験。いまは発達障害のインタビュー研究を続けながら、オンライン家庭教師・療育相談「いっかく」を開いている。
保育士/中学校・高等学校教員専修免許(社会・公民)/文学修士(専攻は社会学)/社会福祉士/児童発達支援管理責任者/産業カウンセラー
