個別支援計画とは?意味と具体例
東北大学院卒の発達障害学習ノート

たぶ先生(いわおひろあき) ・ 2026.10.13

はじめに

事業所から「個別支援計画をご確認ください」と書類を渡されて、「何を見ればいいのだろう」と思った方もいるかもしれません。

この計画は、子どもの支援の「設計図」です。このノートでは、個別支援計画とは何か、誰がどう作るのか、保護者が確かめたい点を整理します。

1. 個別支援計画とは何か

個別支援計画は、事業所が、子ども一人ひとりの状況や願いをもとに、目標と支援の内容を具体的にまとめた計画書です。障害福祉サービスの事業所に作成が求められています。

児童発達支援や放課後等デイサービスでは、「児童発達支援計画」「放課後等デイサービス計画」などの名前で呼ばれることもあります。呼び名は事業所や書類によってちがいます。

作成の責任を持つのは、事業所に配置される児童発達支援管理責任者(児発管)です。

2. どうやって作られる?

一般的な流れは次のとおりです。

  • アセスメント:保護者との面談、子どもの観察、検査の結果などから、得意・苦手や生活の様子を把握する
  • 計画の原案づくり:長期の目標と、短期の目標、具体的な支援内容を決める
  • 会議で検討:支援に関わる職員で内容を話し合う
  • 本人の意向の確認と、保護者への説明・同意:本人の意向も確かめ、本人・保護者に説明して、保護者の同意を得て、交付する
  • モニタリング:実施の状況を定期的に確認し、必要なら計画を見直す

モニタリング(見直し)は、おおむね6か月に1回以上行うことになっています。わからなければ、担当者に聞いてみてください。

こども家庭庁は、2024年(令和6年)7月に「児童発達支援ガイドライン」「放課後等デイサービスガイドライン」を改定しました。個別支援計画では、「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」の「5領域」の視点でアセスメントし、子どものニーズに合わせて組み合わせて支援することが求められています。

3. どんなことが書かれている?

  • 本人と家族の願い:「どうなってほしいか」
  • 子どもの状況:得意なこと、苦手なこと、配慮が必要なこと
  • 長期目標と短期目標:たとえば「友だちに自分から声をかけられる」
  • 具体的な支援内容:誰が、どんな場面で、どんな関わりをするのか
  • 家庭や学校との連携:情報共有の方法など

なお、学校にも「個別の教育支援計画」「個別の指導計画」という別の計画があります。事業所の計画と学校の計画をつなげて考えると、支援が一貫しやすくなります。

4. 保護者が確かめたいこと

  • 家族の願いが入っているか:事業所の都合だけで作られていないか
  • 目標が具体的か:「成長する」ではなく、場面と行動がわかる書き方か
  • 支援の中身がイメージできるか:どんな関わりをするのかが書かれているか
  • 変えたいことは言ってよい:同意の前に、質問や修正の希望を伝える
  • 家での様子を伝える:見直しの際の材料になります

結び

個別支援計画は、書類として渡されるものですが、本来は、保護者と事業所が一緒に作るものです。

「この目標はうちの子に合っているかな」と、遠慮なく話してみてください。それが、子どもに合った支援への近道です。

参考資料

  • こども家庭庁 https://www.cfa.go.jp/
  • こども家庭庁「児童発達支援ガイドライン」「放課後等デイサービスガイドライン」2024年

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書いた人 たぶ先生(いわおひろあき)
東北大学大学院文学研究科で社会学(理論社会学・地域社会学)を学び、博士後期課程まで進む(博士論文は未提出)。早稲田大学卒。発達特性のある子どもたちとのマンツーマン療育・教育に2010年から携わる。仙台で発達障害専門の家庭教師としてスタートし、児童発達支援・放課後等デイサービスの現場、複数施設のマネジメントを経験。いまは発達障害のインタビュー研究を続けながら、オンライン家庭教師・療育相談「いっかく」を開いている。

保育士/中学校・高等学校教員専修免許(社会・公民)/文学修士(専攻は社会学)/社会福祉士/児童発達支援管理責任者/産業カウンセラー

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