はじめに
児童発達支援や放課後等デイサービスを使いたいと思ったとき、最初に出てくるのが「受給者証」です。
名前は堅いですが、仕組みはむずかしくありません。このノートでは、受給者証とは何か、申請の流れ、費用の考え方、更新のコツを整理します。
1. 受給者証(通所受給者証)とは何か
通所受給者証は、障害児通所支援(児童発達支援、放課後等デイサービスなど)を利用するために、市区町村が交付する証明書です。正式には「障害児通所受給者証」と呼ばれます。
証明書には、使えるサービスの種類、月に使える日数(支給量)、有効期間、利用者負担の上限などが書かれています。これを事業所に見せて、契約をして利用を始めます。
2. 申請の流れ
おおまかな流れは次のとおりです。細かい手順や必要書類は、自治体によってちがいます。
- 相談:市区町村の障害福祉の窓口や子育て支援課に相談する
- 申請:必要な書類を出す。サービス等利用計画案(または障害児支援利用計画案)の提出を求められることがある
- 調査・判断:市区町村が、子どもの状況を聞いて必要性を判断する
- 支給決定・交付:受給者証が届く
- 事業所と契約:通う事業所を決め、利用を始める
申請から交付まで、ある程度の時間がかかります。余裕を持って動きましょう。
3. 診断書は必要?費用は?
診断名や診断書が必須かどうかは、自治体によってちがいます。医師の意見書などを求める自治体もあれば、発達の相談の記録や、保健センターの意見で判断する自治体もあります。診断がなくても発行された例がありますが、一律ではないので、窓口で確かめてください。
費用は、原則として利用者の負担が1割です。世帯の収入に応じて、1か月に負担する額に上限があります。3歳から5歳の子どもは、2019年10月から児童発達支援の利用料が無償化されています。
給食費や送迎の実費、おやつ代などは別に必要なことがあります。事業所ごとにちがうので、契約前に確認しましょう。
4. 使うときのコツ
- 有効期間を確認する:期限が切れる前に、更新の手続きをする
- 支給量を知っておく:月に何日使えるのか、事業所に伝えておく
- 複数の事業所を使えるか聞く:併用の可否や扱いは自治体で異なります
- 引っ越したら再手続き:市区町村が変わるときは、新しい窓口で手続きが必要です
- 困ったら窓口に聞く:相談支援事業所に相談するのもよい方法です
結び
受給者証は、サービスにつながるための入り口の書類です。
手続きでつまずいたら、ひとりで抱えず窓口に聞いてみてください。聞くことで、道が開けることも多くあります。
参考資料
- こども家庭庁 https://www.cfa.go.jp/
- 厚生労働省「児童発達支援ガイドライン」
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書いた人 たぶ先生(いわおひろあき)
東北大学大学院文学研究科で社会学(理論社会学・地域社会学)を学び、博士後期課程まで進む(博士論文は未提出)。早稲田大学卒。発達特性のある子どもたちとのマンツーマン療育・教育に2010年から携わる。仙台で発達障害専門の家庭教師としてスタートし、児童発達支援・放課後等デイサービスの現場、複数施設のマネジメントを経験。いまは発達障害のインタビュー研究を続けながら、オンライン家庭教師・療育相談「いっかく」を開いている。
保育士/中学校・高等学校教員専修免許(社会・公民)/文学修士(専攻は社会学)/社会福祉士/児童発達支援管理責任者/産業カウンセラー
