ガイドラインに書いてあること
5領域は「5科目」ではなく、5つの視点です。ガイドラインは、5領域の視点をもれなく入れた総合的な支援を基本にしつつ、子どもによって比重はちがうとしています。
「運動・感覚」に挙がっている項目(児童発達支援)
- 姿勢と運動・動作の基本的技能の向上
- 姿勢保持と運動・動作の補助的手段の活用
- 身体の移動能力の向上
- 保有する感覚の活用
- 感覚の補助及び代行手段の活用
- 感覚の特性への対応
放課後等デイサービスでは
基本は同じです。項目として、「姿勢と運動・動作の基本的技能の向上」「姿勢保持と運動・動作の補助的手段の活用」「身体の移動能力の向上」「保有する感覚の活用」「感覚の特性への対応」が挙がっています。
用語を身近な言葉にすると
ここからは、項目名を日常の場面にあてはめた説明です。
- 姿勢と運動・動作の基本的技能:座る、立つ、歩く、走る、跳ぶ、ものを持つ、はさみを使う、といった体の使い方の土台。
- 補助的手段の活用:姿勢を保ったり、動いたりするために、補助の道具などを使うこと。
- 身体の移動能力:自分で移動する力。
- 保有する感覚の活用:見る、聞く、触るなど、今もっている感覚を使って、周りの様子をつかむこと。
- 感覚の補助及び代行手段の活用(児発):見えにくい・聞こえにくいなどのとき、別の手段で補うこと。
- 感覚の特性への対応:音や光、肌ざわり、においなどの感じ方に個人差があることを踏まえて、過ごしやすくすること。
感覚の特性とは
たとえば、ざわざわした場所だと耳をふさいでしまう。服のタグが気になって着られない。逆に、強い刺激を求めて走り回る。こうした感じ方の個人差を、「感覚の特性」と呼びます。「がまんが足りない」のではなく、感覚の特性が関係していることもあります。そうした見方で関わるのが支援の出発点です。
放デイの環境づくりにも
放デイのガイドラインには、環境について、時間や空間をわかりやすく構造化することや、不安な気持ちを落ち着かせる環境を整えることなどが書かれています。感覚への配慮は、こうした環境づくりとつながっています。
親御さんのよくある質問
Q. 「運動・感覚」の支援は、スポーツをさせることですか?
ちがいます。ガイドラインに挙がっているのは、姿勢や動作の基本的な力、移動の力、感覚の活用や感覚の特性への対応です。運動が得意になることだけが目標ではなく、日常の動作がしやすくなること、感覚の困りごとに対応することも含まれます。
Q. 感覚過敏は、慣れれば治りますか?
ガイドラインの言い方は「感覚の特性への対応」です。「慣れさせる」と書かれているわけではありません。その子の感じ方を理解して、環境を整えたり、関わり方を工夫したりする方向が基本です。
Q. 理学療法士などの専門職に見てもらえますか?
ガイドラインでは、総合的な支援に加えて、理学療法士などの専門性にもとづくアセスメントを行い、特定の領域に重点を置いた支援を、計画的に個別・集中的に行う場合があるとされています。事業所に専門職がいるか、見学のとき聞いてみてください。
Q. 不器用で、字を書くのも苦手です。ここで相談してよいですか?
「運動・動作の基本的技能の向上」に関わる悩みです。事業所の職員に具体的な場面を伝えてください。ガイドラインは、こどもの発達の過程や特性に応じた、オーダーメイドの支援を基本にしています。
事業所を見るときのチェックポイント
- 体を動かす活動(遊具、体操、散歩など)が、日々のプログラムに入っていますか。
- 音や明るさ、人の多さが苦手な子のために、落ち着ける場所や静かなスペースがありますか。
- 活動の場所や時間が、こどもにわかりやすく区切られていますか(構造化)。
- 感覚の好き嫌いを、「わがまま」と受けとらずに、理由を考えてくれる職員ですか。
- 理学療法士などの専門職の関わりがあるか、あるとしたらどんな形かを聞いてみましょう。
関係する用語
参考資料
- こども家庭庁「児童発達支援ガイドライン」「放課後等デイサービスガイドライン」(2024年7月改定)と、その概要資料(2024年11月) こども家庭庁 障害児支援施策
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